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1月 3, 2008 -    コメントは受け付けていません。

7つの習慣

thesevenhabits.jpgスティーブン・R・コヴィー
ジェームス・スキナー、川西 茂/訳
キングベアー出版(1996)
今、書店に並んでいるビジネス書100冊以上の価値があります。
その真価は、現代のビジネス書を数多く読んで、次から次へといろいろなテクニックを与えられ、それでも満足を得られないという中毒症状の人が、最もよく理解できるでしょう。私もそうでした。逆にビジネス書や自己啓発書を読まない人にとっては、ピンと来ないかもしれません。
巷のビジネス書が言うような、成功への近道はないのです。表面だけ取り繕っても、いずれ本質が明らかになるからです。
私の人生観に最も影響を与えた最重要な本の1冊です。
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個性主義の各要素(個性の発揮、コミュニケーションのスキル、他に影響を及ぼす戦略、前向きな姿勢など)は成功するのに必要がないと言っているのではない。確かにそれなりに必要だと思う。しかし、それらは一次的なものではなく、二次的なものである。私たちは、前の世代がつくり上げてきた土台の上に自分たちの成功を築くことを繰り返してきた結果、土台そのものを築く大切さを忘れてしまったのだろう。あるいは、種を蒔かずに長年刈り入れを続けてきたせいで、種を蒔く必要性を忘れてしまっているのかもしれない。
自分の人格に基本的な欠陥、二面性、あるいは不誠実を持ちながら、テクニックや手法だけで人を動かしたり、仕事をさせたり、士気を高めようとしたりすれば、長期において成功することはできない。いずれは、その二面性によって相手に不信感が生まれるからである。いくら人間関係を改善させるためのテクニックを使ったとしても、それはすべて相手を操ろうとしている行動にしか見えない。信頼という土台がなければ、永続的に成功することはあり得ない。基礎となる人格の良さがあってはじめて、テクニックが生きてくるのだ。
原則は手法ではない。手法は具体的な活動、あるいは行動である。したがって、ある状況で使える手法が必ずしも別の状況でも使えるとは限らない。二番目の子供を最初の子供と同じように育てようとしたことのある親なら、すぐに分かるはずだ。
手法はある特定の状況においてしか適用できないが、原則は深い基礎的な真理であり、普遍の応用がある。そして、個人、人間関係、家族、あらゆる組織にあてはめることができる。こうした心理を習慣として身につければ、人々は自分が直面している状況に対応できる手法を自分で打ち出すことができるのだ。
また、原則は価値観とも異なる。例えば、強盗団でも価値観を共有することはできる。しかし、その価値観はここで話している基本的な原則とは全く違うものであり、それに相反するものである。原則は”場所”そのものであり、価値観は”地図”である。正しい原則に価値をおけば、真理–物事のあるがままの知識–を手に入れることになる。
私たちの持つパラダイム、頭の中に描く地図が、こうした原則や自然の法則に一致すればするほど、それは正確かつ機能的なものになる。正しい地図を持てば、個人の、または人間関係における効果性に、無限のインパクトを与えることになる。それは行動や態度を改めようとするいかなる努力をも、はるかにしのぐものである。
「現代社会で出会う多くの人々は、まるでロボットのように機械的に振る舞い、自分のことを知りもせず理解することもない。唯一知っているのは、社会が要求しているイメージだけである。真のコミュニケーションをもたらす語らいの代わりに意味のないおしゃべりを繰り返し、心からの笑いの代わりに見せかけだけの笑顔を作り、心底からの痛みの代わりに鈍い絶望感しか味わっていない。こうした人間について言えることが二つある。ひとつは、彼らが治療の施しようがないほど自発性と自分らしさの欠乏に悩んでいるということであり、もうひとつは、実質的にほとんど私たちと変わりがないということだ」(エーリッヒ・フロム)
インサイド・アウトとは、自分自身の内面(インサイド)を変えることから始めるということであり、自分自身の根本的なパラダイム、人格、動機などを変えることから始めるということである。
インサイド・アウトの考え方では、私的成功が公的成功に先立つ。つまり、他人に対して約束をし、それを守る前に、まず自分自身に対する約束をし、その約束を守らなければならないということなのだ。また、人格よりも個性を優先することは愚かなことであり、自分自身を改善せずにほかの人との関係を改善しようとすることは意味のないことだと教えている。
「思いの種を蒔き、行動を刈り取り、行動の種を蒔いて習慣を刈り取る。習慣の種を蒔き、人格を刈り取り、人格の種を蒔いて人生を刈り取る」(古い格言)
習慣は、知識とスキルとやる気という三つの要素からなっている。
知識は、「何をするか」または「なぜそれをするか」という二つの質問に答えてくれる。スキルは「どうやってするか」を示すものである。やる気は動機であり「それを実行したい」という気持ちである。生活の中で習慣を確立するためには、この三つの要素がどれも必要である。
「誰も説得によって人を変えることはできない。すべての人は堅くガードされた心の変化の扉を持っており、その扉は中からしか開けられない。説得や感情に訴えることによって他人の扉を外から開くことはできない」(マリリン・ファーガソン)
人間は刺激と反応の間に選択の自由をもっているということである。この選択の自由の中にこそ、人間の人間たる四つの独特な性質〈自覚・想像力・良心・自由意志〉がある。
本当の意味では、自分の身に起こる出来事によって傷つけられるのではない。自分がその状況を容認するという選択によって、傷を受けるのだ。
「主よ、変えるべき変えられることを変える勇気を、変えられないことを受け入れる平和を、そしてその区別をつける知恵を与えたまえ」
組織のミッション・ステートメントをつくるプロセスには、時間、忍耐、参加、スキル、感情移入が必要なのだ。ここでもまた、応急処置ではだめなのだ。システム、組織、マネジメントのスタイルを、共有化されたビジョンと価値観に合わせるには、時間、誠心誠意、勇気、および誠実といった正しい原則に基づく行動・態度が必要である。正しい原則にさえ基づいていればそれは可能であり、素晴らしい結果を生み出すことができる。
組織の全員の深く共有されたビジョンと価値観を、本当に反映している組織のミッション・ステートメントは、強い一体感と強い決意を作り出すものである。人々の心の中に自律のための基準とガイドラインを植えつけることにより、指示、管理、批評、評価する人は必要でなくなる。なぜなら、従業員はその組織の核心を、自分のものとして受け入れているからである。
「成功者たちの共通点は、成功していない人たちの嫌がることを実行に移す習慣を身につけているということである。彼らにしてみても、必ずしも好きでそれを行っているわけではないが、自らの嫌だという感情をその目的の強さに服従させているのだ」(E・M・グレー)

12月 25, 2007 -    コメントは受け付けていません。

成功の9ステップ(その2)

私たちは何を行うにしても、時間を通してそれを行っている。自分の時間をマスターすることは、成功の本質と言える。なぜなら、時間は私たちの人生に投資できる唯一の資本だからである。
「毎朝、八万六千四百ドルのお金が振り込まれ、そして毎晩使い果たしていない残額がすべて取り消される銀行口座を持っていたら、あなたはどうするだろうか。毎日、そのお金を全部使うに違いない!
しかし、実を言うと、あなたはそのような口座を今でも持っている。それは「時間」というものだ。毎朝、八万六千四百秒が与えられ、夜になると使っていない部分はすべて消え、永遠になくなる。残高を残すことはできない。クレジットもあり得ない。
毎日、新しい口座が開かれる。毎晩、その日の記録が処分される。その日の残高を使いきれていなければ、あなたはその損を被る。逆戻りはできない。明日の分を今日借りることもできない。今日の残高で生活しなければならない。健康、幸福、成功を手に入れるために投資しよう!」
「ノー」は、あなたが人生の中で学ぶもっとも大切な言葉なのだろう。丁寧に「ノー」と言えるようになることは、他の人の優先事項をただ実行するだけの非効率でつまらない人生を送っている人からあなたを区別させる鍵になる。
「木を植える最も良い時期は二十年前である。次にいい時期は今である」(中国のことわざ)
「大切なのは、優先事項を設定することではない。それは簡単だ。誰にでもできる。集中できるマネジャーがほとんどいないのは、後先事項を設定する難しさにある。つまり、どの仕事に取り組まないかを決めて、その意思決定を守ることである」(ドラッカー)
「これこそが人生の真の喜びである。自らが偉大と認める目的のために働くことである。世界があなたを幸せにするために働いてくれないとつねに文句を言い続ける、興奮したわがままと不平の小さな塊ではなく、自然のひとつの力になることである。私の人生は社会全体のものであり、命ある限り、それに仕えることが私の特権である。死ぬ時になって私は、ことごとく使われ果てていたいのだ。なぜなら、熱心に働けば働くほど、私は生きてくるからである。私は生きていることそのものを喜んでいる。人生は私にとって短いろうそくなどではない。それは今の瞬間にかかげる素晴らしい松明であり、次の代にそれを渡すまで、できる限り赤々と燃やし続けていきたいのである」(ショー)
「給料以上のことをしない人は、今以上の給料は得られない」(ハバード)
「より多くを得るために、より多くを与えよ」
「君たちにひとつの言葉を教えてあげよう。この言葉は鈍った知性を天才に変える。この言葉は、優秀な人を確固とした頼りになる人にする。この言葉は、君たちのために機会のドアを開けてくれる。この言葉は、君たちのために歓迎の赤い絨毯を敷いてくれる。この言葉は、世界中の最も美しく力を持つ人々を君たちに紹介してくれる。この言葉は、すべての人に成功をもたらす。その奇跡的な魔法の言葉は、は・た・ら・け、である。」(ニーザー)
最も大きな報い(お金と名誉の双方)は、率先力を発揮する人に与えられる。率先力とは何だろうか。それは、言われなくても、正しいことをすることである。
「健康とエネルギーは深い眠りの結果であり、深い眠りは活気ある活動の結果なのだ」(チョプラ)
競合相手がやっていれば、あなたの会社が廃業に追い込まれてしまうことは何だろうか。それを先にやることだ。自分たちの手で今のやり方を廃業に追い込むことだ。思い切った行動により、業界の第二の創業を成し遂げるのである。
もし営業マンたちが商品を売ることを止めて、お客様との関係を築くことに集中し始めれば、売上高を二倍、いや三倍にすることはいたって簡単なことだろう。鍵は、顧客の成功に集中することである。モノを売る時代は終わった。これからは、顧客が問題解決になるものを変えるようにお手伝いする時代である。
「物を売るのは、宗教の改宗と似ている。製品を売るためには、現状に問題がある、素晴らしい機会を見逃している、または大きな災害に向かっているということを、見込み客に納得させなければならないからである。大きな心の不安を作ってからでないと、物も神も売ることはできない」(ジェイ)
もし人に行動をとってほしいと望むのであれば、その行動を相手のニーズとウォンツに置き換えて説明しなければならない。
天国の門をくぐり、神様の胸に引き寄せられ、自分の一生の出来事を振り返る機会が与えられた。そこで人生の出来事のひとつひとつが、浜辺の砂における足跡として記録されていた。人生を振り返り始めると、その人は浜辺にある足跡が二人分あるのを見て、驚いた。神様の顔を仰ぎみると、神様はにっこりと愛情に満ちた笑顔を返した。その瞬間、その人は悟った。神様は、人生の一歩一歩すべてに、側についていてくれたのだった。
しかし、人生の最も困難な場面に直面したとき、浜辺には、ひとり分の足跡しかなかった。苦悩した顔で神様を仰ぎながら言った。
「人生が最も困難だったとき、最も辛かったとき、あなたはどうして私を見捨てたのですか」
神様が答えて言われた。
「あなたを見捨てたのではない。そのとき、私はあなたを運んでいたのです」

12月 24, 2007 -    コメントは受け付けていません。

成功の9ステップ

the9steps.jpgジェームス・スキナー
幻冬舎(2004)
以前に購入してあったのですが、偶然に導かれて、読み始めました。まだ半分ですが、シンクロニシティを感じます。
世の中に数多くある、自己啓発本ですが、実例・引用が多く読みやすいことと、コーチとしてのスキナー氏の手腕に舌を巻き、内容にも深く共感するというお勧めの本です。
この中で、五日市剛氏の本で述べられていた、口から発する言葉の重要さと、聖書からの引用が、この本でも述べられていて、偶然読み始めた、この本にシンクロニシティを感じました。
また、ワインバーグの言っていた、「重要なのは、出来事ではなく、それに対する反応」と同じことを語っている記述もありました。
スキナー氏の言う、9ステップとは、まず、パーソナルパワーとして、「決断(心を決める)」「学習(成功者のパターンを学ぶ)」「健康(無限健康を手に入れる)」「感情(自分の感情をコントロールする)」で、プロセスとして、「目的(望む結果を明確にする)」「計画(時間を管理する)」「行動(思い切った行動をとる)」「改善(アプローチを改善させる)」、そして最後に、「リーダーシップ(ほかの人を自分の夢に参加させる)」です。
「健康」に関する記述では、スキナー氏の食事やフィットネスに関する豊富な知識に驚かされますし、ほかの記述でもそうですが、すぐにでも実践できる事柄が、数多くあります。
それでは、読んでいて、気になったところを抜粋します。
「私たちが直面する重要な問題は、それを作ったときと同じ考え方のレベルで解決することはできない」(アインシュタイン)
「行動で作った問題を言葉で解決することはできない」(コヴィー)
「もしあなたが十分に大きな『なぜ』を持っていれば、『どのように』というプロセスはどんなに難しいものであっても耐えることができる」(フランクル)
「偉大な力を身につける日まで出発を引き延ばすな。動かないことはあなたをさらに弱めるからである。明確に見えるようになるときまで、始めることを引き延ばすな。光に向かって歩まなければならないからである。この第一歩を踏み出す力があるか。必要性一目瞭然のこの小さな行いを実行する勇気があるか。この第一歩を踏み出し、その行いを実行せよ。その努力を達成することで、あなたの力は尽きることなく倍増されることに驚くことだろう。そして次に実行すべきことが明確に見えるようになるのである」(ベニエー)
自分の連想をコントロールすることで、人生をコントロールできる。そして、自分の連想をコントロールしなければ、必ずほかの誰かがそれをコントロールしようとするだろう。
何年も前のことになるが、ハーバード大学で『子供が自分の両親よりも経済的に裕福になるとき、その原因は何か』という題で調査が行われた。非常に多くの要素が検証されたが、統計的に高い相関関係を持つ要因はひとつしか浮かび上がってこなかった。それは、「何かの意思決定をするときに、どのくらいの期間を考慮に入れるか」ということだった。
つまり、長期的な視野に立ち、将来の報いを得るために、即座の満足を後回しにする道を選んでいる人は、経済的により豊かになるということだった。
運命を決定づけるものは、私たちの身に起こる出来事ではなく、その出来事に対する解釈であり、私たちが行う選択である。
「間違った決断は、最後まで下されない決断に優る」(トレーシー)
「行動を起こさずに、意志決定の場を去ってはならない」(ロビンズ)
学習とは基本的に「既知」と「未知」をつなげることである。
これに対して、効率の悪い教師は、「未知」と「未知」を結び付けようとする悪い癖がある。
「優れた経営者は問題を飢え死にさせて、機会に餌を与える」(ドラッカー)

11月 30, 2007 -    コメントは受け付けていません。

問題プロジェクトの火消し術(続き)

本日、読了しました。
感じたのは、プロジェクト管理は技術ではない、政治だ、ということです。
ユーザーとの、そして自社内でのかけひきです。
これは、ソフトウェア開発を得意とする人が、得意である可能性は、極めて低いと思います。
PM志願のSEが、この本を読んだら、10中8,9、PMになるのを嫌がるでしょう。
それほど、困難を極める仕事です。
ですが、長尾さんは、その仕事に、果敢に切り込んで、ノウハウを残そうとしています。
本当に、重い本ですが、あとがきの、二人の息子さんにあてた言葉で救われました。
「人間万事、塞翁が馬だ。一度人生につまづいたとしても、そこでくじけるな。人生のリカバリーは何歳になっても必ずできる。挫折を以後どう利用していくのか前向きに考えることが重要だ。プロジェクトと違って、人生の成否は他人ではなく自分のモノサシで評価する」

11月 28, 2007 -    コメントは受け付けていません。

問題プロジェクトの火消し術

projectrecoverymanegement.jpg究極のプロジェクト・コントロール
長尾清一
日経BP社(2007)
まだ、全部は読んでいないのですが、日経コンピュータに連載された、問題プロジェクトのリカバリー・マネジメント。
対象はITプロジェクトなのですが、扱うのは技術や方法論ではなく、中大規模のプロジェクトの人や組織の問題。
日本のプロジェクトの火消しを多数行ってきた著者の、豊富な経験に基づく、貴重なアドバイスです。
翻訳ものが多いプロジェクト管理の本には、書いていないことばかりです。
読むだけで、くたくたに疲れて、「こんなプロジェクトには関わりたくない」というのが本音です。
日本特有の話であり、中大規模のITプロジェクトの話ではありますが、これは、ユーザーもベンダーも目を通しておくべき、必読書であると思います。
願わくば、この本を読み返さなくてはならないはめになりませんように。

11月 25, 2007 -    コメントは受け付けていません。

ワインバーグの文章読本

weinbergonwriting.jpg自然石構築法
ジェラルド・M・ワインバーグ
伊豆原弓訳
翔泳社(2007)
ワインバーグの新刊です。
本書は、本の書き方から、売り込み方までのアドバイスなのですが、自然の石を使って、壁などを作る、「自然石構築法」と呼ぶ方法で、文章を組み立てます。
この場合の、自然石は、文章を書くためのアイデアや材料のことです。
本書は、多くの自然石から、どうやってネタになる石を選ぶか、あるいは、不適切な石を除くかや、石を並べる順序などに多くのページが割かれます。
単純に、石の選択や並べ方が、文章を書く上で最も重要なんだろうか、と疑問に思ってしまいました。
ワインバーグの本はほとんど読んでいるのですが、最近、内容の密度が薄くなっているように感じます。
「コンサルタントの道具箱」もそうでした。
15年前のワインバーグなら、本書の内容は、15ページ程度の文章にしたのではないかな、と思ってしまいます。
念のため言っておきますと、私は、ワインバーグの大ファンで、「コンサルタントの秘密」が、膨大な経験とアイデアを詰め込んだ、最高傑作と思っていますが。

11月 12, 2007 -    コメントは受け付けていません。

ハイ・コンセプト

awholenewmind.jpgダニエル・ピンク
大前研一訳
三笠書房(2006)
私の独立に大きな影響を与えた「フリーエージェント社会の到来」のピンクの著作です。
「『新しいこと』を考えだす人の時代」という副題がついています。
最初の、右脳、左脳の話は、常識的なことが多く、ちょっと退屈ですが、最後まで読みとおす意義は十分にあります。
今の仕事をこのまま続けていいか—-3つのチェックポイント
①他の国なら、これをもっと安くやれるだろうか
②コンピュータなら、これをもっとうまく、早くやれるだろうか
③自分が提供しているものは、この豊かな時代の中でも需要があるだろうか
だからもはや、「ハイテク」だけでは不十分なのだ。
大いに発展したハイテク力を、「ハイ・コンセプト」と「ハイ・タッチ」で補完する必要がある。
ハイ・コンセプトとは、芸術的・感情的な美を創造する能力、パターンやチャンスを見出す能力、相手を満足させる話ができる能力、見たところ関連性のないアイデアを組み合わせて斬新な新しいものを生み出す能力などである。ハイ・タッチとは、他人と共感する能力、人間関係の機微を感じとれる能力、自分自身の中に喜びを見出し、他人にもその手助けをしてやれる能力、ありふれた日常生活の向こうに目的と意義を追求する能力、などである。
簡単に言うと、私たちの社会は、「農民の社会」から「工場労働者の社会」、そして、「ナレッジ・ワーカーの社会」へと変化してきたのである。そして今また、「クリエイターや他人と共感できる人、パターン認識ができる人、物事に意味を付加できる人、などによって作られる社会」へと、変化している。
ピンクは「六つの感性」の重要性と、その伸ばし方を説きます。
「機能」だけでなく「デザイン」
「議論」よりは「物語」
「個別」よりも「全体の調和」
「論理」ではなく「共感」
「まじめ」だけでなく「遊び心」
「モノ」よりも「生きがい」
この中で、特に、「物語」について、共感しました・
「語りによるイメージ作り、すなわち”物語”は、思考の根本的な道具である」
「理性的な能力はこれ(物語)に依存している。物語は将来を見通し、予測し、計画を立て、説明するために最も大切な方法である、・・・私たちの経験や知識、思考の大部分は物語という形で構成されているのだ。」
事実というのは、誰にでも瞬時にアクセスできるようになると、一つひとつの事実の価値は低くなってしまうものなのだ。そこで、それらの事実を「文脈」に取り入れ、「感情的インパクト」を相手に伝える能力が、ますます重要になってくるのだ。
そして、この「感情によって豊かになった文脈」こそ、物を語る能力の本質なのである。
「生きがい」についての最後にピンクはつぎのように書いています。
むしろ人生とは迷路の上を歩くのに似ている。そこでは旅すること自体が、目的なのだ。

11月 7, 2007 -    コメントは受け付けていません。

検索連動型広告を成功に導くSEM戦略

semsenryaku.jpg紺野俊介
インプレス(2006)
SEMの本の2冊目。前に紹介した、「Googleアドワーズ&アナリティクス活用テクニック」はアドワーズについて、これだけ知っていればできるという、初心者向け網羅的な内容だったのですが、紺野さんのこの本は、一歩踏み込んで、うまくいかなかったときに、それは、こういう原因が考えられて、こうすればよいという、ノウハウが多くの部分を占めます。画面に沿っての操作方法は最小限ですが、(でもどちらの本も、現状とは、もう違っているのです)2冊目に読むSEMの本として、推薦します。残念なのは、アドワーズとスポンサードサーチの記述が混在していることでしょうか。どちらも行うことを前提としているようです。SEMの難しさを実感させる本ですが、実践するときには、必ず、これらの本を全部読んでから行うことを勧めます。

11月 5, 2007 -    コメントは受け付けていません。

Google アドワーズ&アナリティクス活用テクニック

googleadwords.jpg永松貴光
翔泳社(2006)
法人化にあたって、顧客の開拓に、アドワーズやオーバーチュアを使おうと思っているのですが、Amazonで参考書を探して、この本を買いました。
素晴らしい!
アドワーズって、こんなに素晴らしい仕組みだったのか!と感動することしきり。
スポンサーの上位表示が、クリック単価だけでは決まらず、頭さえ使えばチャンスはまだまだあることは、大きな励みになります。
詳細なテクニックを惜しげもなく公開しているところも、二重丸。
私は、早くからネットを使い始めて、普通よりは知っているつもりでしたが、この本でインターネットの可能性について再認識させられました。
とはいっても基本的には実用書。それも鮮度が大事なので、アドワーズを考えている人は即、買いです。

10月 25, 2007 -    コメントは受け付けていません。

リーン ソフトウェア開発(その4)

第6章 統一性を作りこむ
そこで、チーフエンジニアの役割は、その車の設計が見えてきたら、最大の認知統一性を持たせられるようにトレードオフを判断できる環境を作ることなのだ。だから、チーフエンジニアは、エンジニアたちが多くのトレードオフと闘う中で、何に苦戦しているのかを理解しなくてはならない。そして、自分たちの決定がどのように製品の統一性に影響するかを、彼らが理解できるように手助けをするのだ。
伝統的には、要求は文書化され、アナリストのチームに手渡されるものである。そして、分析を行い、その結果を設計者に手渡す。設計者はソフトウエアを設計し、その結果をプログラマに渡す。どのようなコードにするかについて、日々の決定を行うのはプログラマなのだ。彼らはシステムの統一性について、顧客がどう受け取っているのかを理解した段階から、ドキュメント2,3個分離れている。そのドキュメントを引き継ぐたびに、かなりの量の情報が失われたり、誤解されたりする。最初から理解されていなかった詳細部分のキーポイントや将来の機能については言うまでもない。
あるモデルが有用かどうかを判断する方法の一つは、そのモデルが最新に保たれているかどうかを観察することだ。モデルを最新に保って、使えるようにしておくことが重要であると信じている人がいるが、私たちはその逆だと思っている。モデルが有用でなくなれば、メンテナンスされなくなるはずだ。一時的に役立つモデルを作り、それが最終的に使われなくなるのはかまわない。しかし、ただそれがいい考えのように思えるからというだけで、モデルを作ってメンテナンスをするのは、ムダである。モデルが熱心に参照され、メンテナンスされていたら、有用なモデルを編み出したということがわかる。
設計をテストとして文書化することで、開発者はそれがどう動くと想定されているかを正確かつ明快に理解しながらコーディングすることができる。これは、考えを洗練し、開発者がコンセプト統一性を持ってコーディングする助けとなる良い方法である。
自動テストスイートは、建築中の大きな建物のようなソフトウエアを仕上げる際に、システムの建築者に安全と通路を提供する足場であるといえる。この足場なしに、他のツールを効果的に使うことはできない。テストを作成すると開発が遅くなるように思えるかもしれない。実際には、テストはコストではなく、開発期間中とシステムライフサイクル全体の両方で利益をもたらす。
第7章 全体を見る
多くの人は、新製品を発表し大きな成功を収めている企業が、製品開発プロジェクトのコストやスケジュールを管理していないと聞くとびっくりする。なぜかって?コストとスケジュールがプロジェクト管理では重要なことである、と思い込んでいるからだ。コストとスケジュールは局所最適化のための計測手段であるということがなかなかわからない。そのうえ、コストとスケジュールに注目すると。究極の目的、すなわち顧客の要求に合致し、競争優位のある利益の高い新製品を開発して商売する、ということが見えなくなってしまう。
「測定したものしか得ることができない」という基本原則はこの場合でも成り立つ。重要なものすべてを測定できない場合、部分的に測定すると局所最適な計測手段となる可能性が高い。もし、ビジネス全体としての成果を最大化するのに必要な「すべて」を測定できないのであれば、局所最適化した部分的計測などない方がよい。中途半端な計測手段を持っていると、局所最適な行為を助長する大きな危険にさらされるだろう。
全てが測定されるような方法を確実に行うには、全体を測定すべきであり、分解して測定すべきではない。すなわち、測定手段を1段階下ではなく、1段階上へ移動させることだ。ニューコアは、個人ではなくグループの生産性を測定したことを思い出していただきたい。3Mは、製品のコストではなく、製品により生み出されるビジネスの利益性を測定する。
リスクは、それに最もうまく対処できる側が持つべきだ。定額契約では、本来顧客が対処すべきリスクが、ベンダーに移されているように見える。問題が技術的に複雑であれば、そのリスクに最もうまく対処できる立場にいるのはベンダーだ。だから、ベンダーがリスクを受けるのが適当だろう。しかし、問題がはっきりしない場合や変化している場合には、顧客がリスクを対処するのに最適の立場にいる。したがって、定額契約は避けるべきリスクである。定額契約が避けられない場合は、変更が入るのは確実なので、コストが決められた額を大きく超えるという事態を顧客自らが招くことになるだろう。
第8章 使用説明書と保証書
考えは大きく、行動は小さく、失敗するなら早く、学習は迅速に。

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